◎フランスの政治家たちは先月7日の国民議会選(下院、定数577)以来、膠着状態に陥っている。
フランスの左派連合は27日、マクロン(Emmanuel Macron)大統領が同連合の首相候補を拒否したと激しく非難した。
フランスの政治家たちは先月7日の国民議会選(下院、定数577)以来、膠着状態に陥っている。
左派4党から成る連合「新人民戦線(緑の党、社会党、共産党、不屈のフランス)」は180議席強を獲得、マクロン氏の与党連合を上回ったものの、過半数には遠く及ばなかった。
与党連合とルペン(Marine Le Pen)議員率いる極右「国民連合(RN)」の議員らは少数政権が発足しても、法案の審議には応じないと警告している。
左派連合の連立交渉は完全に破綻しており、パリ・パラリンリック終了後に再選挙を行うべきと指摘する専門家もいる。
しかし、チーム左派は再選挙に否定的な見方を示し、少数政権の発足を目指しているようだ。一部の左派は28日のパラリンピック開幕式に合わせて抗議デモを行うと警告している。
最大勢力である左派「不屈のフランス」のメランション(Jean-Luc Mélenchon)氏は同党から首相を選出すべきとマクロン氏に求めている。
しかし、マクロン氏は26日、同党が選出したよく知られていない議員を拒否。「深く分裂した少数派の左派政権は国会を運営できないだろう」と批判した。
マクロン氏は左派指導者たちに対し、与党連合を含む他政党との連立交渉を速やかに再開するよう呼びかけた。
アタル(Gabriel Attal)首相は27日、左派連合が交渉を拒絶していると批判。「あらゆる可能性を考慮し、協議に応じるべきだ」と促した。