◎マクロン大統領は14日、欧州議会選で与党連合がRNに大敗したことを受け、国民議会(下院)を解散した。
フランスの左派系4党から成る連合「人民戦線」の指導者たちが14日、今月末の総選挙で極右政党を打ち負かすと表明した。
4党(緑の党、社会党、共産党、不屈のフランス)の間にはまだ意見の相違があるものの、6月30日と7月7日の総選挙でルペン(Marine Le Pen)議員率いる極右政党「国民連合(RN)」による政権発足を阻止し、その炎を消すと誓った。
また党首たちは4日間の交渉でウクライナ戦争やガザ紛争への対応で合意し、一致団結してRNとマクロン政権に勝利するとした。
マクロン(Emmanuel Macron)大統領は14日、欧州議会選で与党連合がRNに大敗したことを受け、国民議会(下院)を解散した。
総選挙の第1回投票は6月30日。第2回は7月7日に行われる。
人民戦線の党首たちは記者会見で「極右が政権を奪取しようとしている」と警告した。
また党首たちは有権者に対し、「諦めるな」と呼びかけた。「欧州議会選は人種差別と外国人排斥の歴史を持つルペンの極右が勝利しましたが、諦め、絶望するのではなく、総動員体制で投票するのです...」
さらに、「私たちはルペンの炎を消すつもりだ。私たちか、彼らか、生き残るのはひとつだ」と強調した。
一方、RNのバルデラ(Jordan Bardella)党首は14日、パリ郊外の田舎町でイベントを開き、農村部の有権者に対する党のコミットメントを宣伝した。
またバルデラ氏は農家を支援し、グローバリゼーションとEU規制から農家の利益を守る計画を概説した。
中央政府は人民戦線の政策を「狂気」と評し、それが総選挙で勝利すればフランスはEUから離脱し、格下げと大量失業を引き起こすと警告している。
人民戦線のリーダーである「不屈のフランス」のメランション(Jean-Luc Mélenchon)氏はルペン氏を「破壊者」、マクロン氏を「金持ちのボンボン」と呼んでいる。
最新の世論調査によると、人民戦線は今回の総選挙でRNに次ぐ第2勢力になる可能性がある。