▽左派政党「不屈のフランス(LFI)」は不信任案を国民議会(下院、定数577)に提出。5日に採決する予定だ。
フランスの極右「国民連合(RN)」は4日、左派政党による内閣不信任案を支持しないと表明した。これにより、少数与党は生きながらえる可能性が高まった。
バイル(Francois Bayrou)首相は特別行政権を行使し、採決なしで25年予算案を承認した。憲法49条3項を行使すれば、採決を省略して予算案を成立させることができる。
左派政党「不屈のフランス(LFI)」は不信任案を国民議会(下院、定数577)に提出。5日に採決する予定だ。
LFI、共産党、緑の各が賛成票を投じると予想されているが、これだけで案を成立させることはできない。
RNのバルデラ(Jordan Bardella)党首は4日、少数与党の予算を支持すると示唆。不信任決議案に反対するとした。
バイル氏は3日に予算を成立させた。
バルニエ(Michel Barnier)前首相は24年12月、同じ状況で予算案の成立を目指したが、49条3項を発動する前に辞任に追い込まれた。
バイル氏は今回、関係政党との激しい交渉の末、公立病院への予算増額に同意。国立教育機関においては4000人の雇用を削減しないことを約束した。
また定年を62歳から64歳に引き上げるという争点となっている計画について、再交渉に応じる用意があると表明した。