◎野党国民連合のマリーヌ・ル・ペン党首とパリ市の市長を務める社会党のアンヌ・イダルゴ氏は12日の声明で、大統領選挙キャンペーンを開始すると発表した。
9月12日、フランス初の女性大統領を目指す2人の候補者が来年行われる予定の大統領選挙に向けた活動を開始した。
野党国民連合のマリーヌ・ル・ペン党首とパリ市の市長を務める社会党のアンヌ・イダルゴ氏は12日の声明で、大統領選挙キャンペーンを開始すると発表した。
両候補は共和国前進(エンマルシェ/REM)を率いる現職のエマニュエル・マクロン大統領の統治を終わらせると誓った。
イダルゴ市長は2014年のパリ市長選挙の決選投票で国民連合の女性候補に勝利し、同市初の女性市長になった。2020年の選挙では共和国前進の候補を打ち負かしている。
イダルゴ市長は12日の演説の中で、「フランスの全ての子供に平等に機会を与えてほしい」と訴えた。イダルゴ市長はスペインの独裁者、フランシスコ・フランコ元総統の支配から逃れたスペイン移民である。
一方、極右を率いるマリーヌ・ル・ペン党首は南部の都市フレジュスで選挙活動開始を力強く宣言し、「フランスの自由を擁護する」と誓った。ル・ペン党首は演説の中で、「タリバン化されたフランスの一部に厳しく接する」と述べ、アフガニスタン戦争への参戦以来続くテロとの戦いを終わらせるためには、保守的な国を作ることが重要だと訴えた。
ル・ペン党首は先日、国内のイスラム教徒コミュニティに難癖をつけたとして非難されていた。
地元メディアによると、ル・ペン党首はキャンペーン開始に伴い、イメージカラーの変更を試みているという。ル・ペン党首は選挙期間中は濃い紺系の服ではなく主に水色を着用する予定と伝えられている。
一方、マクロン大統領はまだ立候補を表明していないが、まず間違いなく再選を目指すと期待されている。
2017年の大統領選挙には11人が立候補した。ル・ペン党首は第一回投票で2位につけ決戦投票に進んだが、マクロン大統領に倍近い大差をつけられ敗れた。