▽バルト海に敷設されているエストリンク2号ケーブルは12月25日に破断。両国の電力供給に影響は出なかった。
バルト海をパトロールするフィンランド沿岸警備隊の巡視艇(AP通信)

フィンランドとエストニアを結ぶ海底電力ケーブルが損傷した問題について、フィンランド当局は29日、周辺の海底で錨を引きずったようなを発見したと明らかにした。

バルト海に敷設されているエストリンク2号ケーブルは12月25日に破断。両国の電力供給に影響は出なかった。

両政府は妨害行為の可能性があるとみて捜査している。

この事件後、現場海域でロシア船舶が拿捕された。

フィンランド警察の主任捜査官は地元テレビ局のインタビューで、「海底ケーブルが破断した現場の周辺数十キロの範囲に錨を引きずったような跡が残っていた」と述べた。

また捜査官は拿捕したロシア船籍の錨とこの跡が一致したことを確認したと明らかにした。

このロシア船籍が故意に錨を下ろして航行したかは分かっていない。捜査官は「海底ケーブルに錨が接触し、破断した可能性がある」と述べたものの、それが故意であるかどうかは言及しなかった。

地元メディアによると、ロシア船籍は28日に南部の港に移されたという。

警察はこの船が海底ケーブルの破断に関与しているとみて、船長などから話しを聞いている。

ロシア大統領府は27日、この船舶が拿捕されたことについて、「政府はこの事案を認識していない」と表明。ロシアはこれまでバルト海インフラの損傷について関与を否定してきた。

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