◎フィンランドはロシアと1340kmの国境を共有している。
フィンランドのマリン(Sanna Marin)首相は18日、ロシア国境にフェンスを設置するという提案が連邦議会で幅広い支持を得ると確信していると語った。
マリン氏は国境問題に関する議員団との会合前に行われた記者会見で、「東部の国境を適切に監視する必要がある」と述べた。
フィンランドはロシアと1340kmの国境を共有している。
国境警備当局はロシア国境の一部にフェンスを建設すべきと提案している。これはロシアの侵攻ではなく、不法移民の流入を防ぐことを目的している。
国境警備隊が公表したレポートによると、フェンスの総延長は最大260km。移民が流入しやすいと考えられる地域をカバーするとしている。
フェンスの大半は国境検問所のある南東部地域に設置される予定だが、国境警備隊は北部の国境駅周辺にも一部建設したいと提案している。
フィンランド放送協会(YLE)などによると、フェンスの建設工事期間は最長4年。総工事費は数億ユーロと見込まれている。
YLEは政府筋の話を引用し、「野党もこの提案を支持している」と報じた。
提案が承認されれば約3kmの試験区間にフェンスを建設し、効果や問題点などを検証する予定。同国では来年4月までに議会選が行われるため、工事の全体計画は新政権が担うことになりそうだ。