◎18歳以上のトランスジェンダーは精神鑑定や生殖能力に関する証明書を提出することなく、自己申告で性別を合法的に変更できるようになる。
フィンランド議会は1日、性別変更手続きを容易にする法案を賛成多数で可決した。
これにより、性別変更の際に求められていた「不妊症または不妊手術を受けたことを証明する医師の診断書」の提出が不要となった。
不妊症でないトランスジェンダーの女性は性別変更と引き換えに不妊手術を受ける必要があり、論争の的になっていた。
地元メディアによると、法案の審議期間は数カ月に及び、採決の結果、賛成113ー反対69で可決された。
これにより、18歳以上のトランスジェンダーは精神鑑定や生殖能力に関する証明書を提出することなく、自己申告で性別を合法的に変更できるようになる。なお、性別をコロコロと変更することがないよう、変更申請は年に1度しか行えず、2度目の審査は厳しくなるという。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは声明で、「フィンランドはトランスジェンダーの権利を保護し、彼らの生活と自己決定権を改善する大きな一歩を踏み出した」と述べ、法案を評価した。
マリン(anna Marin)首相は以前、この法案を任期中に成立させると約束していた。総選挙は4月上旬に行われる予定だ。
スペインでも先月、自己申告で性別変更を認める法案が成立した。
一方、英政府はスコットランド議会が12月に可決した同様の法案に拒否権を発動した。