◎コソボは2008年にセルビアからの独立を宣言した。
2022年11月22日/FIFAカタール大会、コソボ領を塗りつぶした旗を掲げるセルビア人サポーター(Getty Images/EPA通信)

国際サッカー連盟(FIFA)は26日、セルビアサッカー協会に対する制裁手続きを開始した。

コソボ領をセルビアの国章で塗りつぶす旗は物議を醸し、国際的な批判を集めている。

セルビア人サポーターは22日のセルビアvsブラジル戦でこの旗を掲げた。

コソボは2008年にセルビアからの独立を宣言した。西側諸国の大半は独立を承認したが、セルビアやその同盟国であるロシアと中国は認めていない。

コソボ紛争(1998~99年)の死者は約1万3千人と推定されている。

セルビア軍によるアルバニア系住民の弾圧は国際的な批判を引き起こし、NATOが紛争を終わらせるためにセルビアを空爆した。

コソボサッカー連盟(FFK)は25日、セルビア代表がこの旗を控室に掲げたとしてFIFAに苦情を申し立てた。

FFKは声明の中で次のように述べている。「FFKはFIFAの加盟国として、民族間の憎悪を扇動し、人間の価値に反する行為に対する制裁措置を講じるよう要求します...」

またFFKはこの行為を到底容認できないと糾弾し、FIFAの規則に基づき厳格に対応するよう求めた。

コソボ政府の報道官もセルビア代表を非難し、旗を「憎悪と大量虐殺を示唆するメッセージ」と呼んだ。

FIFAの手続きは懲戒規定第11条▽攻撃的行動とフェアプレーの原則の違反▽スポーツイベントをスポーツ以外の性質のデモに利用および、2022年ワールドカップに関する規定第4条▽大会におけるチームの責任に基づいて開始された。

コソボは2016年にFIFAとUEFAチャンピオンズリーグに加盟したが、セルビアとコソボの緊張を考慮し、ワールドカップ予選での対戦は認められていない。

セルビアはブラジル代表に2-0で敗れ、28日にカメルーンと対戦する予定。

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