▽ワイデル氏は演説で党員を称賛。「左翼の暴徒に立ち向かい、ここにたどり着いた」と吠えた。
ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が11日、東部ザクセン州で党大会を開き、政権を奪取すると誓った。
その会場周辺には数千人のデモ参加者が集まり、一部が機動隊と衝突した。
AfDは今週トランプ次期米政権の閣僚候補であるマスク(Elon Musk)氏とX(旧ツイッター)ライブ配信を行ったワイデル(Alice Weidel)党首を次期首相候補に正式に指名した。
ワイデル氏は演説で党員を称賛。「左翼の暴徒に立ち向かい、ここにたどり着いた」と吠えた。
ドイツでは2月23日に連邦議会選挙が行われる。最新の世論調査によると、AfDの支持率は18~21%で推移し、中道右派の最大野党・キリスト教民主同盟(CDU)に次ぐ2位につけている。
AfDの支持率は堅調に推移しているが、他政党はAfDとの連携を拒否しているため、ワイデル氏が首相に就任する可能性は低い。
CDUが勝利した場合、メルツ(Friedrich Merz)党首が首相の最有力候補になる。EUの執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長もCDU所属である。
政界を引退したメルケル(Angela Merkel)前首相はCDU党首を10年以上務めた。
一方、ワイデル氏は2022年の爆発事故で破損したノルド・ストリーム・ガスパイプラインの復旧を誓い、AfDが政権を取ったら「恥ずべき風車」と表現した風力発電を一つ残らず取り壊すと宣言。喝さいを浴びた。
またワイデル氏はCDUを含む他の中道左派政党を「とんでもない奴ら」と呼び、「ドイツが破壊される前に政権を奪取する必要がある」と訴えた。
メルツ氏は11日、ハンブルクで記者会見を開き、ショルツ政権の政策を根本から見直すと強調した。
メルツ氏は「くだらない論争を止める政府、長期的に耐えうる信頼できる法律を作る政府、国内外の投資家にとって信頼できる環境を作り出す政府を率いることを目指す」と語った。「そうすれば、潜在成長率が高まり、成長軌道に乗れるでしょう...」