スペイン東部大洪水から1年、バレンシア州で追悼式典、抗議デモも
一連の洪水や土砂崩れにより237人が死亡、うち229人がバレンシアで確認された。
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スペイン東部バレンシア自治州で29日、昨年発生した大水害の追悼式典が行われた。
24年10月29日、バレンシアや南部アンダルシア自治州で雨量が急増。広い範囲で洪水が発生し、建物の浸水被害も相次いだ。
一連の洪水や土砂崩れにより237人が死亡、うち229人がバレンシアで確認された。
犠牲者の遺族は政府と自治体の対応が不十分だった指摘。複数の訴訟が進行中だ。
バレンシアのマゾン(Carlos Mazón)州首相は10月29日の早い時間に警告を出さなかったとして、市民から非難を浴びてきた。
追悼式典はフェリペ6世(King Felipe VI)が主宰。命を落とした犠牲者の遺族3人と共に、亡くなった237人に哀悼の意を表した。
式典前、バレンシア州のマゾン氏は洪水対応を誤ったとして複数の遺族から罵声を浴びせられた。一部は「殺人者」と叫び、さらに多くの市民がマゾン氏の辞任を求める抗議活動を行った。
マゾン氏は洪水を事前に予測することは不可能だったと主張。中央政府からも十分な警告を受けていなかったとしている。
しかし、気象庁は大洪水が迫っていた10月29日の午前7時半、バレンシアを含む東部の広い範囲に出していた洪水警報を最高レベルに引き上げていた。
バレンシアでは10月29日の午後6時頃から各地で洪水が発生。州政府が市民の携帯に警戒アラームを送信したのは午後8時過ぎだった。
また、緊急事態対応の会議が行われている最中、マゾン氏は長時間昼食を取っていたことも明らかになった。
