ポルトガル首都ケーブルカー脱線事故、死者16人に、ブレーキ効かず暴走か
事故は3日早朝に発生。市中心部を走る2両編成のケーブルカーが脱線・大破した。
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ポルトガル・リスボン市内でケーブルカーが脱線した事故のついて、地元メディアは3日午後、これまでに16人が死亡し、21人が病院に搬送され、うち5人が意識不明の重体であると報じた。
事故は3日早朝に発生。市中心部を走る2両編成のケーブルカーが脱線・大破した。
地元テレビ局が報じた映像には大きく損壊したたケーブルカーから乗客を救助する隊員の姿が映っていた。
現地メディアによると、死傷者の中には外国人も含まれているとみられる。
AP通信は病院関係者の話しとして、「子供を含む5人が意識不明の重体で、警察が身元を確認している」と報じた。
当局はこれを「事故」と断定した。
脱線の原因は明らかになっておらず、警察が関係者から話しを聞いている。運転士の安否も不明である。
事故を起こしたケーブルカーは2両編成で、地元メディアによると、事故発生前、多くの乗客が車外に飛び降りたという。
リスボンでは急な坂道が多いためケーブルカー(エレヴァドール)が市民や観光客の足として活躍している。
代表的なものに「グロリア線」「ラブラ線」「ビッカ線」の3路線があり、いずれもレトロな車両が魅力。1880年代から運行されており、現在は電力で動いている。
美しい街並みを背景に走るケーブルカーは移動手段であると同時に観光名所としても人気がある。
ソーシャルメディアで拡散した動画には狭い道路で横倒しになり、側面と上部が押しつぶされたケーブルカーが映っていた。
事故を目撃したという男性は地元テレビ局のインタビューで、「悲鳴が聞こえた後、ケーブルカーから飛び降りる人を見た」と語った。
ケーブルカーは脱線後、道路沿いの建物に衝突したとみられる。
もうひとりの目撃者は地元テレビ局SICの取材に対し、「ケーブルカーは坂道を猛スピードでくだり、建物に激突し、何人かが外に吹き飛ばれた。ケーブルカーは段ボール箱のようにバラバラになってしまった」と語った。
この女性のよると、ケーブルカーは下り坂で制御不能状態に陥り、ブレーキが効いていないように見えたという。
SNSには「ケーブルカーが猛スピードで走行するところを見た」「事故現場の近くにいた人が巻き込まれた」という投稿も寄せられている。
死傷者が全員ケーブルカーに乗っていた人かどうかは分かっていない。