◎ゼレンスキー大統領が世界の議会で演説する一方、戦闘が落ち着いた首都キーウに出向いて直接会談する欧州の指導者が増えている。
2022年4月9日/ウクライナ、首都キーウの政府庁舎、ゼレンスキー大統領とイギリスのジョンソン首相(Ukrainian Presidential Press Office/AP通信)

英国のジョンソン首相とオーストリアのネハンマー首相は9日、ウクライナの首都キーウを訪問し、ゼレンスキー大統領と直接会談した。

ジョンソン首相は装甲車120台と対艦ミサイルシステムを含む新たな軍事支援を約束した。

イギリス政府は前日に1億ポンド(約160億円)相当の兵器と装備品を供与すると発表したばかり。

またジョンソン首相はさらなる支援として、世界銀行によるウクライナへの5億ドルの追加融資を保証した。これでイギリスの融資保証総額は10億ドルに達した。

ジョンソン首相は会談後、ウクライナへの揺るぎない支援を表明したとツイートした。「イギリスはロシアの野蛮なキャンペーンに対抗するゼレンスキー大統領の闘いを支援するために、新たな財政および軍事支援を提供すると約束しました...」

ウクライナ大統領府は「建設的な会話ができた」と声明を発表するも、詳細は明らかにしなかった。

イギリスが8日に発表した軍事支援にはスターストリーク対空ミサイルの増強、対戦車ミサイル800発、目標に到達するまで上空にとどまる精密兵器などが含まれている。

ジョンソン首相は8日の声明で、「ウクライナは困難に立ち向かい、ロシア軍をキーウの門から押し出し、21世紀最大の偉業を成し遂げた」と述べていた。「プーチンの怪しげな狙いが阻止されているのは、ゼレンスキー大統領のリーダーシップとウクライナ国民の無敵のヒロイズムと勇気のおかげです」

ゼレンスキー大統領が世界の議会で演説する一方、戦闘が落ち着いた首都キーウに出向いて直接会談する欧州の指導者が増えている。

8日には欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長がチェコ、ポーランド、スロベニアの指導者に続いてキーウを訪問した。

ネハンマー首相は戦争が終わるまでロシアに対する制裁を強化し続けると約束し、オーストリア大使館の職員を西部からキーウに戻すと発表した。

フォン・デア・ライエン委員長は9日、ウクライナを支援する募金活動に参加するためポーランドの首都ワルシャワに向かった。同氏はポーランドのドゥダ大統領と一緒に参加し、ゼレンスキー大統領とカナダのトルドー首相もオンラインで登場した。

募金活動終了後、フォン・デア・ライエン委員長は101億ユーロ(約1兆3600億円)が集まったと明らかにした。

このイベントがワルシャワで開催されたのは、2月24日の開戦以来、ウクライナの国外避難民約440万人のうち250万人以上がポーランドに逃れたためである。主催者はフォン・デア・ライエン委員長とカナダのトルドー首相で、各国政府、世界の著名人、一般市民に支援を呼びかけた。

イベントの最後にはジョン・レノンの息子であるジュリアン・レノン氏が公の場で初めて「イマジン」を歌った。

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