◎ユーロジャストが担当する麻薬密売事件は2020年以降、倍増している。
オランダ、ハーグの欧州検察機関(ユーロジャスト)本部(Getty Images)

オランダ・ハーグの欧州検察機関(ユーロジャスト)は25日、組織犯罪との闘いを強化することを目的とする新組織「欧州司法組織犯罪ネットワーク(The European Judicial Organised Crime Network's)」を立ち上げた。

同組織の最優先課題は違法薬物犯罪への対処である。

ユーロジャストが担当する麻薬密売事件は2020年以降、倍増している。

同組織によると、2023年には約2500件の事件を摘発、250億ユーロ(4兆円)以上の違法薬物を押収したという。

ユーロジャストは声明で、「毎年推定1390億ユーロ(22兆4300億円)もの不正利益を生み出す犯罪組織に対処するためには、迅速かつ柔軟で、刻々と変化する犯罪情勢に適応できる国境を越えたアプローチが必要である」と述べた。

ベルギー連邦検察庁で組織犯罪を担当する連邦判事はこの新しいネットワークを歓迎、「EU加盟27カ国の検察間のコミュニケーションを強化する」と強調した。

ベルギー当局は今年初め、アントワープ港の税関が昨年押収したコカインが116トンに達し、2年連続で過去最高を更新したと明らかにした。

ユーロジャストはアントワープ、オランダのロッテルダム、フランスのマルセイユなどの主要な港湾都市で麻薬関連の事件が多発していると指摘。その多くに中南米の麻薬カルテルが関与しているという。

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