▽政府与党はセルビアとの関係を正常化するEU仲介の交渉を最優先課題の一つとしている。
EUがコソボの議会選挙(一院制、定数120)を監視するため、首都プリシュティナに選挙監視団を派遣した。EUの執行機関である欧州委員会が18日、明らかにした。
議会選は2月9日に予定されている。
監視団を率いる欧州議会のロワゾー(Nathalie Loiseau)議員は18日、「コソボの民主的統治をさらに強化し、EUの継続的支援を強調するため、100人の監視員が選挙を監視する」と声明を出した。
またロワゾー氏は「今回の選挙でコソボの多様性が示されると確信している」と述べた。
地元メディアによると、27の政党・政治グループが候補を擁立。海外では約10万人の有権者が郵便投票を開始している。クルティ(Albin Kurti)首相の与党が過半数を維持できるかどうかが争点となる。
2024年の国勢調査によると、少数派のセルビア系住民の割合は人口の約2.3%。セルビア人の多くが国勢調査を拒否しており、実際の数字はもう少し高いとみられる。
政府与党はセルビアとの関係を正常化するEU仲介の交渉を最優先課題の一つとしている。
コソボは2008年にセルビアからの独立を宣言。西側諸国の大半はこれを承認したが、セルビアやその同盟国であるロシアと中国は認めていない。
コソボ紛争(1998~99年)におけるセルビア軍によるアルバニア系住民の虐殺は国際的な批判を引き起こし、NATOが紛争を終わらせるためにセルビアを空爆した。この紛争の死者数は1万3000~1万4000人と推定されている。