◎EUの執行機関である欧州委員会は先週、約200のロシア高官・軍人・政党などを制裁リストに追加すべきと27カ国に提案した。
EUは15日、加盟27カ国の大使が新たな対ロシア制裁を承認したと発表した。
制裁の詳細は明らかにされていないが、現地メディアによると、EU首脳がブリュッセルでサミットを開いている間、27カ国の大使がウクライナ侵攻について議論し、追加制裁を科すことで一致したという。
EU閣僚理事会の輪番議長国であるチェコ政府は声明で、「首脳は16日に詳細を確認する」と発表した。
報道によると、詳細は16日に公表される予定。土壇場で変更が生じる可能性は低いとみられている。
EUの執行機関である欧州委員会は先週、約200のロシア高官・軍人・政党などを制裁リストに追加すべきと27カ国に提案した。リスト入りした個人および組織はEU圏内への渡航禁止と、EU圏内に所有している資産を凍結される。
欧州委員会が提案したリストには政府閣僚、国会議員、地方知事、政党などが含まれている。
また欧州委員会はロシアの防衛産業、銀行、化学薬品・神経ガス・電子機器・IT部品などを取り扱う企業などの製品に輸出規制や制限を科すことも希望している。
フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長はイランがロシアに自爆ドローンを供与していることを踏まえ、ドローン供与に関与する国や企業にも制裁を科すべきと提案していた。
欧州委員会は加盟27カ国に対して、ロシアのエネルギー・鉱業部門への新たな投資の禁止を含む制裁を科すよう勧告している。また、圏内におけるロシアテレビ局の放送を停止することも合わせて提案した。