◎カラス氏は首都タリンの大統領府に辞表を提出。最後の閣議後の会見でこの3年半を総括した。
エストニアのカラス(Kaja Kallas)首相が15日、EUの外交安全保障上級代表に就任するため、辞表を提出した。
地元メディアによると、カラス氏は首都タリンの大統領府に辞表を提出。最後の閣議後の会見でこの3年半を総括したという。
カラス氏はロシアの侵攻を受けるウクライナを最も声高に支持するEU指導者のひとり。19年からEUの外交政策責任者を務めてきたボレル(Josep Borrell)氏の後任である。
カラス氏の与党・改革党は来月上旬に首相を選出する予定だ。
カラス氏は声明で、「コロナウイルスの感染拡大、その後の経済危機、そしてロシアによるウクライナ侵略など、21年1月の就任から危機の連続だった」と述べた。
またカラス氏はロシアが欧州の安全保障を破壊したと非難。EU外相に就任しても、ウクライナへの支持・支援を継続すると誓った。
改革党は引き続き3党連立政権を維持。閣僚は15日に辞表を提出した。新内閣は8月上旬に発足する。
EUの執行機関である欧州委員会のフォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長は留任。欧州理事会のミシェル(Charles Michel)常任議長の後任はポルトガルのコスタ(Antonio Costa)首相である。