オランダ下院議会選、中道左派「民主66」勝利の見通し
開票率99%時点でD66とPVVは26議席を獲得。海外票と郵便投票の集計が続いており、D66が27議席になる可能性が高いという。
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オランダで10月29日に行われた下院議会選(定数150)について、地元メディアは10月31日、中道左派の「民主66(D66)」が僅差で右派の与党「自由党(PVV)」を破る見込みと報じた。
通信社ANPによると、開票率99%時点でD66とPVVは26議席を獲得。海外票と郵便投票の集計が続いており、D66が27議席になる可能性が高いという。
ANPの予測は、ほぼ全ての投票用紙の集計と、過去の投票傾向に基づく残りの票の分析に基づいている。残りの票は主に、郵便投票を行う海外在住のオランダ国民からのものである。
ANPはD66が連立交渉を主導する可能性が高いと報じた。
D66のイェッテン(Rob Jetten、38歳)党首は10月31日、記者団に対し、「有権者は政治的ナンセンスの終焉を求めている」と語った。
イェッテン氏は来週、連立の可能性を探るため勝利政党が指名する「スカウト」任命に向けた協議を開始する予定だ。
スカウトとは、連立交渉に先立ち、第一党が任命する役職である。
一方、反移民・反イスラム政策を公約に掲げるPVVのウィルダース(Geert Wilders)党首は31日、「集計はまだ終わっていない」と声明を出し、「連立交渉を主導するのはPVVだ」と主張した。
PVVの選挙公約には難民申請者の完全な受け入れ停止、国境での軍隊によるパトロール、最近開設された難民申請者センターの閉鎖などが盛り込まれている。
地元メディアの世論調査ではPVVが有利とみられていた。
仮にPVVが第1党を維持しても、右派がまとまる可能性は低い。中道右派の自由民主党、新社会契約党、農民市民運動党はPVVとの連立を否定している。
PVVは前回選挙で勝利し、4党連立政権を発足させたが、他の3党はウィルダース氏の首相就任を認めなかった。
