SHARE:

オランダ首都のユダヤ人学校で爆発、ケガ人なし、容疑者2人逃走中


事件は14日未明、市南部の地区にあるユダヤ人学校で発生、建物の外壁の一部が損傷したが、ケガをした人はいなかった。
2026年3月13日/オランダ、ロッテルダム、火事があったシナゴーグ近く(AP通信)

オランダの首都アムステルダムで14日、ユダヤ人学校の外壁付近が爆発する事件が発生し、警察が関与したとみられる2人の行方を追っている。事件は14日未明、市南部の地区にあるユダヤ人学校で発生、建物の外壁の一部が損傷したが、ケガをした人はいなかった。

市当局によると、防犯カメラの映像には、容疑者とされる2人組がスクーターで現場に到着する様子が映っていた。うち1人が学校の壁の近くに物体を設置した後、すぐにスクーターに戻って逃走し、その直後に爆発が起きたという。警察は映像の分析を進めるとともに、市民に情報提供を呼びかけている。

今回の被害は比較的軽微だったが、ユダヤ人コミュニティを標的にした可能性があるとして当局は重大視している。アムステルダム市長は声明で、この事件を「ユダヤ人コミュニティに対する卑劣な攻撃」と強く非難し、「子どもたちが安全に学べる場所である学校が狙われたことは受け入れられない」と述べた。また、市内のユダヤ人住民の間で不安や怒りが広がっていると指摘した。

事件を受けて、警察はユダヤ人学校やシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)など宗教関連施設の警備を強化した。イェッテン(Rob Jetten)首相の報道官も、ユダヤ人施設の安全確保を最優先事項として調査を進める考えを示し、「犯行に関わった人物の特定と逮捕に全力を挙げる」と強調した。

この事件の前日には南西部ロッテルダムのシナゴーグ入口で爆発を伴う放火事件が起きており、さらにベルギー東部リエージュでも同様にユダヤ教施設付近で爆発が発生している。こうした事件が相次いだことから、当局は関連性の有無も含めて慎重に捜査を進めている。

オランダでは近年、反ユダヤ主義的な嫌がらせや脅迫などの事案が報告され、ユダヤ人施設の警備は以前から厳重に行われてきた。今回の爆発事件は被害こそ軽微だったものの、ユダヤ人コミュニティを狙った可能性があるとして社会に衝撃を与えている。

警察は爆発物の種類や犯行の動機などについて詳しい分析を進めており、監視映像や周辺の証言をもとに容疑者の特定を急いでいる。事件の背景には宗教的憎悪や中東情勢の緊張が関係している可能性も指摘され、当局は今後も警戒を強めながら捜査を続ける方針である。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします