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休暇明けの「憂鬱」多くの人が感じる正常な反応、対策は?

休暇明けの気分の落ち込みは、仕事そのものが嫌いだから起こるのではなく、日常のルーティンに戻る切り替えの困難さや、自由で緩やかな休暇生活との落差が主な要因とされる。
頭を抱える女性(Getty Images)

年末年始の休暇が終わり、多くの人が仕事に戻るこの季節。長い休暇の余韻が残る中で「仕事に戻るのが憂鬱」「エネルギーが出ない」と感じる人は少なくない。実際、こうした感覚は単なる「やる気不足」ではなく、心理的にも身体的にも起こる自然な反応だと専門家は指摘している。

多くの人が、クリスマスと年末年始の連休中は夜更かしや遅起き、自由な生活を楽しむ。その結果、通常の生活リズムや仕事モードから離れた状態が続き、休暇最終週末の「サンデーブルー」と呼ばれる憂鬱感が増幅されることがある。これは、月曜日に向けて脳が「あらかじめ高い負担が来る」と予測し、ストレス反応を早期に活性化させるためだという見方もある。

このような休暇明けの気分の落ち込みは、仕事そのものが嫌いだから起こるのではなく、日常のルーティンに戻る切り替えの困難さや、自由で緩やかな休暇生活との落差が主な要因とされる。休暇中に休息や家族との時間を楽しんだ後、職場の通常業務や責任に直面すると、身体的にも精神的にもストレスが生じやすい。

心理学者や専門家は、この“憂鬱”を和らげるための具体的な方法を示している。まず重要なのは、休暇最終日の過ごし方だ。日曜の夜にメールチェックや仕事の準備を詰め込みすぎると、休暇からの急な切り替えがさらに難しくなるため、あらかじめ月曜日の優先課題を金曜に整理しておくと良いとされる。また、日曜夜はスクリーン時間を減らし、軽い散歩や読書などで心と体を落ち着ける時間を設けることが勧められている。

さらに、休暇明けの初週は、仕事復帰を「リセット期間」として捉えると心理的な負担が減るとの助言もある。具体的には、実際に仕事で何に時間を使っているかを記録し、不要なミーティングや非効率な仕事を見直すことで、計画的に業務を進められるようにする時間監査(タイムオーディット)を行う。また、体力や集中力が戻りにくいと感じる場合は、エネルギーを消耗しやすい作業をまとめて行い、活力の高い時間帯に難易度の高い仕事を配置するなどの工夫も推奨されている。

専門家は、「ゆっくりと日常のリズムを取り戻すことが大切だ」と強調する。急激に全てを元通りにしようとせず、最初の数日は軽めのタスクや同僚とのコミュニケーションを優先し、心身の調整を図るべきだという。休暇明けの憂鬱感は、多くの場合数日から一週間程度で緩和される正常な現象であり、自分を責める必要はないという見方もある。

また、職場側もこの時期の心理的負担を理解し、復帰初日に負担の大きい会議を避ける、柔軟な業務運営を検討するなど、従業員がスムーズに戻れる環境づくりを進めることが望ましいとしている。こうした工夫を通じて、年末年始休暇後の「仕事憂鬱」を軽減し、健康的に通常勤務へ移行する手助けをすることが重要だ。

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