◎この駅は1964年に建設され、近年2度改修工事が行われたものの、崩落した天井は工事に含まれていなかった。
セルビア北部ノビサドの駅天井が崩落した事故について、地元当局は17日、病院で治療を受けていた女性が亡くなったと明らかにした。これで事故の犠牲者は15人となった。
この事故はノビサド市中心部の鉄道駅の入り口で今月1日に発生。コンクリート製の天井が突然崩落し、6歳の少女を含む14人が死亡、3人が重傷を負った。
ノビサドと首都ベオグラードでは事故の真相究明と政府に責任を求めるデモが続いている。
この駅は1964年に建設され、近年2度改修工事が行われたものの、崩落した天井は工事に含まれていなかった。直近の工事は中国の国営企業が請け負っていた。
ノビサドの事故現場近くでは17日、デモ隊が駅前の交差点を数時間にわたって封鎖した。ベオグラードでも同様の集会が開かれ、数百人が参加した。
ノビサドのデモで演説した女性活動家は、「汚職政治家たちは自分の利益にならない工事を嫌い、中国企業が絡む金になる工事を推進している」と主張した。
野党もずさんな改修計画が事故を招いたとして、ブチッチ政権に責任を取るよう求めている。事故が起きたた駅の落成式には多くの政府高官が出席していた。
検察は徹底的な調査を約束し、ベシッチ(Goran Vesic)建設相が責任を取って辞任したが、今のところ刑事責任に問われた者はいない。