▽グリーンランドはデンマークの自治領であり、トランプ米政権の「投資対象」になっている。
デンマークのフレデリクセン（Mette Frederiksen）首相が2日、グリーンランドを訪問し、ニールセン（Jens-Frederik Nielsen）首相と会談した。
グリーンランドはデンマークの自治領であり、トランプ米政権の「投資対象」になっている。
NATO加盟国のデンマークが「グリーンランドは売り物ではない」と批判する中、トランプ（Donald Trump）大統領は任期中に世界最大の島を購入したいとほのめかし続けている。
バンス（JD Vance）米副大統領は先週、グリーンランドの米軍基地を訪問した際、「デンマーク政府はグリーンランドの安全保障にコミットしていない」と主張し、「米国の領土になれば最強の安全保障を享受できる」と述べた。
フレデリクセン氏はバンス氏の発言を受け、グリーンランド訪問を発表。3日間滞在し、議員らとも会談する予定だ。
グリーンランドはミネラルが豊富で戦略的に重要な島であり、地球温暖化で氷河が解け、アクセスしやすくなっている。
トランプ氏はグリーンランドが米国の安全保障にとって極めて重要だと述べている。
フレデリクセン氏は到着後すぐニールセン氏と会い、首都ヌークの通りを歩いた。
デンマーク首相府は声明で、「グリーンランド国民とグリーンランドの政治家たちは、グリーンランドにのしかかる大きな圧力にうまく対処しており、心から敬意を表する」と述べた。
グリーンランド議会（一院制、定数31）の全5党は先週、トランプ氏の提案を拒否する共同声明を採択した。デンマークはグリーンランドが好きな時期に独立する権利を認めている。
ニールセン氏は3月11日の議会選を制した民主党の党首。3月28日に連立政権を発足させた。
ニールセン氏は最近、「米国による領土併合のいかなる試みにも抵抗する」とSNSに投稿。国民に団結を呼びかけた。
