▽トランプ氏は先週、NATOの同盟国であるデンマークの自治領グリーンランドの支配権を確保するために軍事力を行使する可能性を排除しないと発言した。
デンマークのフレデリクセン(Mette Frederiksen)首相は28日、訪問先のドイツ・ベルリンでショルツ(Olaf Scholz)首相と会談し、EUおよび欧州の安全保障を再確認した。
フレデリクセン氏はトランプ(Donald Trump)米大統領がデンマーク領グリーンランドを欲しいと発言した後、同盟国との対話を続けてきた。
フレデリクセン氏はベルリン、パリ、ブリュッセルに立ち寄り、後者ではNATOのルッテ(Mark Rutte)事務総長と会談する予定だ。
トランプ氏は先週、NATOの同盟国であるデンマークの自治領グリーンランドの支配権を確保するために軍事力を行使する可能性を排除しないと発言した。
デンマーク政府は27日午後、グリーンランドとフェロー諸島の政府を含むこの地域の監視と主権維持のための能力を向上させることを目的とした146億クローネ(約3170億円)の合意を発表した。
デンマーク国防省によると、これには3隻の新しい北極圏海軍艦艇、2機の長距離偵察ドローン、衛星容量の拡充などが含まれるという。
フレデリクセン氏はショルツ氏との共同記者会談でトランプ氏の発言に直接言及はしなかったが、「我々は不確実な現実に直面している」と強調した。
またフレデリクセン氏はウクライナ戦争とロシアの脅威に言及。「欧州の未来を決めるのは欧州であり、我々は欧州の安全保障にもっと責任を持たなければならないと思う」と述べた。