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チェコ連立政権発足へ、反EU・反移民のバビシュ氏返り咲き

右派で構成される3党連立政権は反EU、反環境政策、反移民を推進し、ウクライナ支援も打ち切る予定である。
2025年11月3日/チェコ、首都プラハの議会議事堂、バビシュ元首相(AP通信)

チェコの政党「ANO(不満を持つ市民の行動)」を率いるバビシュ(Andrej Babis)元首相が3日、反移民を推進する2政党との連立で合意した。

ANOは先月初めの下院議会選挙(定数200)で勝利。パベル(Petr Pavel)大統領がバビシュに新政権を立ち上げるよう要請していた。

右派で構成される3党連立政権は反EU、反環境政策、反移民を推進し、ウクライナ支援も打ち切る予定である。

バビシュ氏はチェコを代表する億万長者であり、2017年から2021年まで首相を務めた。

この勝利により、チェコはウクライナへの軍事支援を停止し、ハンガリーやスロバキアと同じ方向に舵を切ることとなった。

3党連合の議席は108議席となる予定だ。

バビシュ氏は記者団に対し、「私たちは欧州理事会でもNATOでもなく、国民の利益のために働く」と語った。

アナリストたちは法人税の引き下げ、公共部門の賃上げ、定年制限、ガソリン補助金といったバビシュ氏の計画のコストを数十億ユーロと見積もっている。

3党は財政赤字をGDP比3%以内というEUのルールを遵守することでも合意した。

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