◎チェコはロシアの侵略に直面するウクライナを断固として支持し、多くの兵器を供与。ウクライナの避難民を約50万人受け入れている。
チェコの首都プラハで16日、フィアラ政権の政策とインフレに抗議するデモが開かれ、数千人が参加した。
中心部の広場に集まった人々は「貧困に反対」というデモのスローガンを叫んだ。
デモを主催した政党「PRO」の代表は欧米寄りのフィアラ(Petr Fiala)首相率いる連立政権がインフレを引き起こしたと主張。即時の退陣と解散総選挙を要求した。
PROがこの規模のデモを開いたのは先月11日以来2回目。
デモ隊は「辞任!辞任!辞任!」「失せろ!失せろ!失せろ!」と叫んだ。
PROは公式ウェブサイトに声明を投稿。10万人以上がデモに参加したと主張し、行動をエスカレートさせる用意があると警告した。
同国の先月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で15%増、2カ月連続で前の月を下回った。2月は16.7%、1月の17.5%だった。
デモ隊はフィアラ氏が誤報やフェイクニュースへの警戒を強めていることに怒りを表明した。
PROは親ロシア派であることを否定しているが、ロシアの国旗やプーチン(Vladimir Putin)大統領の写真を掲げるグループもデモに参加していた。
チェコはロシアの侵略に直面するウクライナを断固として支持し、多くの兵器を供与。ウクライナの避難民を約50万人受け入れている。
今年1月の大統領選で右派候補を破ったNATOの元高官パベル(Petr Pavel)氏は先月、大統領に就任した。
PROは声明の中で、フィアラ政権を「安全保障上の最大の脅威」と呼び、ウクライナへの兵器供与をやめるよう求めた。
デモ会場のある一角にはNATO脱退を求める請願書に署名できるコーナーも設けられた。
フィアラ氏は現在、アジアを歴訪中である。