◎成立すれば、当局は予防的な理由で所有者から銃器を押収できるようになる。
チェコ上院(定数81)は6日、国内史上最悪の銃乱射事件を受け、武器の所有を厳格化する銃刀法改正案を圧倒的賛成多数で可決した。
下院は1月26日に全会一致で可決。パベル(Petr Pavel)大統領の署名で成立する。
この銃乱射事件は首都プラハで昨年12月21日に発生。カレル大学に通う24歳の男子学生が校内で銃を乱射し、14人が死亡、25人が負傷した。容疑者は自殺した。
警察によると、容疑者は8丁の銃の所持許可証を持っていたという。容疑者に前科はなく、当局の注意を引く兆候もなかった。
新しい銃刀法は銃の所有者に対するメディカルチェックの期間を現在の10年から5年に短縮。
銃の小売業者はその販売・購入実績を警察に報告する必要がある。医師は警察のデータベースにアクセスし、患者が銃の所有者であるかどうかを調べられるようになる。
議会はこの銃乱射事件が発生する前に銃刀法改正案の審議を始めていた。内務省の報道官は「この法律が事件前に施行されていても、事件を防げたかどうかは分からない」と述べていた。
上院は賛成66ー反対1で法案を可決した。