◎下院は賛成151ー反対0で法案を可決。連立与党が過半数を占める上院も速やかに可決するとみられる。
先月国内史上最悪の銃乱射事件に見舞われたチェコが銃刀法改正を進めている。
議会下院(定数200)は26日、銃刀法改正案を全会一致で可決した。
法案は上院で採決され、パベル(Petr Pavel)大統領の署名を経て成立する予定だ。
この銃乱射事件は昨年12月21日に発生。首都プラハのカレル大学に通う24歳の男子学生が校内で銃を乱射し、14人が死亡、25人が負傷した。容疑者は自殺した。
警察によると、容疑者は8丁の銃の所持許可証を持っていたという。容疑者に前科はなく、当局の注意を引く兆候もなかった。
議会ではこの銃乱射事件が発生する前に銃刀法改正案の審議が始まっていた。内務省の報道官は26日、「この法律が事件前に施行されていても、事件を防げたかどうかは分からない」と述べた。
下院は賛成151ー反対0で法案を可決。連立与党が過半数を占める上院も速やかに可決するとみられる。
成立すれば、当局は予防的な理由で所有者から銃器を押収できるようになる。
銃の小売業者はその販売・購入実績を警察に報告する必要がある。また医師は警察のデータベースにアクセスし、患者が銃の所有者であるかどうかを調べられるようになる。
銃の所有者に対するメディカルチェックの期間は現在の10年から5年に短縮される。