◎デモを主催した政党「PRO」はチェコ・ファーストを政策の柱に掲げている。
チェコの首都プラハで11日、極右政党主催の反政府集会が開かれ、数千人が参加した。
デモ隊はインフレに抗議し、欧米寄りのフィアラ(Petr Fiala)首相率いる連立政権に対し、ウクライナへの軍事支援を打ち切るよう要求した。
デモを主催した政党「PRO」はチェコ・ファーストを政策の柱に掲げている。警察は8000~1万人がデモに参加したと発表した。
PROの代表は演説で、「国民はチェコの利益を第一に考える政府を望んでいる」と語った。
デモ参加者は「EUとNATOがインフレを招いた」「ロシアと手を組もう」などと書かれた看板を掲げ、政府に抗議した。ある男性はロシア軍のシンボル「Z」の旗を掲げていた。
チェコの先月の消費者物価指数(CPI)は前年同月から16.7%上昇。1月の17.5%からわずかに低下した。
PROはフェイクニュースやヘイトクライムを減らすソーシャルメディア向けの対策をやめるよう求めている。
デモ隊は「戦争を止めろ、NATOと国連から脱退しろ」と叫んだ。
チェコはロシアの侵略に直面するウクライナを断固として支持し、多くの兵器を供与。ウクライナの避難民を約50万人受け入れている。
今年1月の大統領選で右派候補を破ったNATOの元高官パベル(Petr Pavel)氏は今週、大統領に就任した。