SHARE:

チェコ首相、15歳未満のソーシャルメディア利用禁止を支持

バビシュ氏は8日、ビデオメッセージで専門家の意見を引用しながら、「私が知る限り、専門家たちはソーシャルメディアが子どもに非常に有害だと言っている。それゆえ我々は子どもたちを守らなければならない」と述べた。
スマートフォンを操作する子ども(Getty Images)

チェコ共和国のバビシュ(Andrej Babis)首相は8日、子どもの健全な発育とメンタルヘルスを守るため、15歳未満のソーシャルメディアの利用禁止を支持する考えを明らかにした。新たな規制は欧州各国で議論が活発化しているソーシャルメディア利用年齢制限の動きと連動している。国家としての立法措置を視野に入れた動きは、国内外で議論を呼ぶ可能性がある。

バビシュ氏は8日、ビデオメッセージで専門家の意見を引用しながら、「私が知る限り、専門家たちはソーシャルメディアが子どもに非常に有害だと言っている。それゆえ我々は子どもたちを守らなければならない」と述べた。具体的な施策や法案の詳細は示していないものの、政府として真剣に禁止措置を検討していることを強調した。

この問題はチェコだけでなく、欧州全体で波及している。スペインやギリシャ、イギリス、フランスといった国々もソーシャルメディア利用年齢の引き上げや禁止措置を検討しており、政策姿勢が硬化しつつある。スペインとギリシャは既に10代のソーシャルメディア使用禁止を提案し、イギリスやフランスでも類似の規制案が進行中だ。オーストラリアではすでに16歳未満の利用を禁止する法律が昨年12月に施行されている。

チェコ政府はバビシュ氏の発言に続き、副首相がテレビ番組で内閣がこの件を真剣に検討していると明らかにした。また、政府が今後禁止案を進める場合、今年中に立法措置を提案する可能性があると明言した。具体的な法案の内容や施行時期は検討段階にあるものの、年齢制限に関する厳格な規制が導入される方向性は鮮明だ。

一方、こうした規制強化の動きには批判的な声も存在する。プラットフォーム側や技術業界からは年齢確認の実施方法やプライバシー保護への懸念が指摘され、利用者の基本的権利と政府による規制のバランスを巡って意見が分かれている。また、保護者や教育専門家の中には、家庭や学校教育を通じたデジタルリテラシー教育の充実こそが重要だとする意見もある。こうした議論は政策形成プロセスの中で重要な役割を果たすとみられる。

EUレベルでも、子どものオンライン安全とプラットフォーム規制に関する議論は進んでおり、共通のガイドラインや年齢制限の調和を求める声が強まっている。EUのデジタルサービス法(DSA)やデジタル市場法(DMA)といった枠組みが、加盟各国の規制とどのように整合するか、今後の政策展開が注目される。

メールやSNSアカウントを通じた発信が日常となった現代社会では、未成年者のメンタルヘルスや中毒性の問題が国際的な関心事となっている。チェコ政府が導入を目指す規制が実現すれば、欧州におけるソーシャルメディア規制の流れに一層の勢いを与える可能性がある。

この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします