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チェコ警察、ロシア施設に火炎瓶投げつけた男逮捕


発生したのはプラハ市内にあるロシア文化施設「ロシア・ハウス」で、夜間に複数の火炎瓶が投げ込まれた。
2026年3月27日/チェコ、首都プラハ、火炎瓶を投げつけられたロシア施設(AP通信)

チェコ警察は3月31日、首都プラハにあるロシア関連施設への放火事件に関与したと自ら名乗り出た男を逮捕したと明らかにした。事件は外交関係にも影響を及ぼしかねない事案として注目を集めている。

発生したのはプラハ市内にあるロシア文化施設「ロシア・ハウス」で、夜間に複数の火炎瓶が投げ込まれた。警察によると、少なくとも6本の火炎瓶が使用され、その一部は爆発しなかったものの、建物の外壁や窓が損傷した。建物本体は焼失を免れ、人的被害も報告されていない。

事件後、容疑者の男は自ら警察に出頭し、犯行への関与を認めた。供述によると、男は数カ月以上前から計画を進めていたとされる。警察は男の身元や国籍、詳しい動機については捜査中として公表していないが、単独での犯行とみて捜査している。

標的となったロシア・ハウスはロシア政府が資金提供する文化施設で、語学教育や文化交流イベントなどを行っている。ただし、大使館などの外交施設とは異なり、正式な外交特権は持たない。それでも各国の公館が集まる地域に位置していることから、今回の事件は外交上の緊張を高める可能性がある。

ロシア側は強く反発している。ロシア外務省は先週、この攻撃を「野蛮な行為」と非難し、チェコ当局に対してロシア関連施設や職員の安全確保を徹底するよう求めた。在チェコ・ロシア大使館も同様に懸念を示し、再発防止策を要求している。

これに対しチェコ政府も事件を非難し、法に基づいて厳正に対処する姿勢を示した。警察当局は現場の状況や証拠の分析を進めるとともに、犯行の背景に政治的動機があったかどうかについても慎重に調べている。

チェコとロシアの関係は2022年にウクライナ戦争が始まって以降、緊張状態が続いている。外交官の追放や情報活動を巡る対立など、両国間の不信感は深まり、今回の事件もそうした状況の中で発生した。

今回の放火は人的被害こそなかったものの、象徴的な標的を狙った破壊行為で、国際関係に与える影響は小さくない。警察は動機の解明とともに、同様の事件の再発防止に向けた警備体制の強化を進めている。

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