◎クロアチアの大統領は儀礼的な存在に過ぎないが、議会の解散権や軍の最高司令官としてある程度の政治的影響力を行使する。
2024年12月26日/クロアチア、首都ザグレブの通り(AP通信)

クロアチアで12月29日に大統領選挙が行われる。

最新の世論調査によると、ウクライナ支援に反対する現職のポピュリストであるミラノビッチ(Zoran Milanović)大統領が1番人気。与党・クロアチア民主同盟(HDZ)の候補が次点となっている。

29日の投票で過半数を獲得する候補は出そうにない。その場合、8人のうち上位2人が1月12日に決選投票に進む。

ミラノビッチ氏は再選が有力視されているが、他の候補がHDZのプリモラック(Dragan Primorac)氏の支持に回った場合は大接戦になる可能性がある。

ミラノビッチ氏は58歳。過去に首相を務めたことがあり、5年前の大統領選で当時のグラバルキタロビッチ(Kolinda Grabar-Kitarovic)大統領を破って初当選を果たした。

ミラノビッチ氏とプレンコビッチ(Andrej Plenkovic)首相は政治的にライバル関係にある。

両氏の激しいつばぜり合いは最近のクロアチアの政治を特徴づけている。

29日の投票に先立ち、HDZは有権者に対し、プリモラック氏に投票するよう訴えた。

プリモラック氏は大学教授であり、自らを統合派、ミラノビッチ氏を分裂派として描いている。

クロアチアの大統領は儀礼的な存在に過ぎないが、議会の解散権や軍の最高司令官としてある程度の政治的影響力を行使する。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク