ギリシャ沖で移民船と沿岸警備隊の哨戒艇が衝突、少なくとも14人死亡
事故はヒオス島の南東沖で発生した。
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ギリシャ東部ヒオス島沖で3日夜、移民を乗せた高速船と沿岸警備隊の哨戒艇が衝突し、少なくとも14人が死亡した。沿岸警備隊が明らかにした。行方不明者の捜索・救助活動が続いている。
事故はヒオス島の南東沖で発生した。沿岸警備隊によると、高速船に乗っていた移民の正確な数は分かっておらず、衝突の衝撃で海に投げ出された可能性のある人々を捜索するため、4隻の哨戒艇と空軍のヘリコプター、民間の救助船が捜索活動に従事している。
これまでに24人の移民が救助され、ヒオス島の病院に搬送された。その中には11人の子どもを含まれ、多くが負傷し、複数は手術が必要な重傷だという。また、沿岸警備隊の隊員2人も負傷し、同じ病院で手当てを受けている。捜索・救助活動には沿岸警備隊や空軍機が連携して参加し、今後も行方不明者の捜索が続けられる見込みだ。
現場付近の映像には救助された人々が毛布に包まれて沿岸警備隊の車両に運ばれる様子や、足を引きずる子どもが係員に連れられていく場面などが映っていた。衝突の経緯や原因については、沿岸警備隊が詳しい調査を進めている段階である。
ギリシャは紛争や貧困を逃れる人々にとってEUへの主要な入口となっており、中東やアフリカ、アジアからの移民や難民がトルコ沿岸から近い島々を目指して危険な海路を渡るケースが後を絶たない。エーゲ海の短い距離にもかかわらず、強風や波、高密度の乗船といった危険が伴い、死傷事故が繰り返されている。
近年、ギリシャやEU各国は移民政策を強化し、国境管理や難民申請手続きの見直し、迅速な送還手続きなどを進めている。これにより違法な渡航は一時的に減少したものの、移民を取り巻く状況は厳しく、追い返し(プッシュバック)や安全な避難ルートの不足などを巡る議論が国内外で続いている。
この衝突事故は危険な海域を渡ろうとする移民とそれを阻止・管理しようとする当局との間で起きた悲劇として国際社会の注目を集めている。ギリシャ当局は引き続き捜査と救助活動を行い、犠牲者の身元確認や事故原因の解明を急いでいる。
