◎テムは2年前にEU市場に参入。アパレルから家庭用品まで、中国から発送される安価な商品を提供することで人気を博してきた。
EUの執行機関である欧州委員会は5月31日、中国の電子商取引大手「拼多多」が運営するショッピングプラットフォーム「テム(Temu)」をデジタル監視リストに追加すると発表した。
EU域内におけるテムの登録ユーザーは4500万人超。欧州委員会はEUのデジタルサービス法(DSA)に基づき、テムを監視リストに追加するとしている。
これにより、テムは今年9月までにDSAの厳しい規則と義務に従わなければならなくなる。
欧州委員会はプレスリリースで、「テム社は偽造品、安全でない商品、知的財産権を侵害する商品の出品・販売などのリスクに対処するための緩和策を講じなければならない」と述べた。
また委員会は「テム社は、不審な出品をより適切に報告・検出するためのユーザーインターフェースの変更、違法な出品を迅速に削除するためのモデレーションプロセスの改善、禁止されている商品の宣伝・販売を防止するためのアルゴリズムの改良などの対策を講じる必要がある」とした。
テムは委員会の決定を受け入れると声明を出した。「当社はEU域内のユーザーの安全性、透明性、保護を確保するため、DSAの規則・規制を遵守することに全力を尽くしていきます...」
テムは2年前にEU市場に参入。アパレルから家庭用品まで、中国から発送される安価な商品を提供することで人気を博してきた。
米国はテムの成長を阻止する法案を議論している。