◎セルビアからハンガリーに続くバルカン半島の移民ルートにはこの数カ月、不法移民が押し寄せ、中欧諸国に圧力をかけている。
EU加盟6カ国の内相は27日、国境に押し寄せる不法移民の流入を阻止し、人身売買組織をより厳しく取り締まることで合意した。
チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロバキア、オーストリア、ドイツの内相はハンガリー南部セゲドで会談し、移民問題について協議した。
セルビアからハンガリーに続くバルカン半島の移民ルートにはこの数カ月、不法移民が押し寄せ、中欧諸国に圧力をかけている。
このルートは地中海ルートに比べると危険度が低いものの、移動距離が長く、選択する移民は全体の1~2割程度である。
会議を主催したチェコ内相は記者会見で、「この問題は欧州の共通の課題であり、不法移民のシェンゲン圏内侵入を防ぐことに焦点を当てるべきである」と述べた。
また同内相は「この会議に出席した6カ国は移民ルートを共有している」と述べ、1カ国が国境警備を怠れば、全てのEU加盟国が影響を受けると指摘した。
同内相は「シェンゲン圏における域内国境検査を維持することは適当とは言えず、域外国境の警備を強化することに焦点を当てるべきだ」と主張した。
「我々はシェンゲン圏の存続を望んでいます。そして我々は域内国境の管理やチェックが正しい解決策でないことを認識しています...」
この6カ国はビザなしで往来できるシェンゲン圏に属している。
EU加盟27カ国のうち約13カ国がここ数カ月の間に近隣諸国との国境チェックを再開した。
スロバキアは先月、隣国オーストリア、チェコ、ポーランドがスロバキア国境で検査を導入したのに続き、ハンガリー国境で検査を再開した。
シェンゲン圏に加盟する国々は域外国境の警備強化が移民問題解決のカギになると主張している。