◎カナダ議会は資産差し押さえに関する法案の審議を開始している。
カナダ政府は27日、ウクライナ侵攻で犠牲になった人々への補償として、カナダが押収したロシアの資産を分配する法案の成立を目指していると明らかにした。
メラニー・ジョリー外相は記者団に、「カナダは没収したロシア資産を分配する最初のG7先進国になる」と述べ、同盟国にも追随するよう提案していると明らかにした。「私たちの対ロシア制裁には弱い部分があるため、それを補うために押収した資産を売却し、その利益を犠牲者の補償に充てることができるかどうかを検討しています...」
またジョリー外相は、26日に公表した対ロシア制裁の変更案について、計画を実行するための道のりは険しいという見方を示した。
カナダはこの日、ウクライナ東部ドンバスの併合に加担したとされる203人を制裁リストに追加した。
プーチン大統領はドンバスのルガンスク人民共和国とドネツク人民共和国の独立・主権を開戦直前に公式承認したが、ウクライナと国際社会はこれを認めていない。
ウクライナは同盟国に重火器を提供するよう繰り返し要請している。カナダを含む多くの西側諸国は兵器の供与を約束しているが、戦車などの重火器を送る国は限られている。
ジョリー外相は、「カナダはプーチン大統領とその共犯者がウクライナの国境を平然と塗り替えようとしているところを見過ごすことはできない」と述べ、制裁の強化を示唆した。
一方、カナダ議会は資産差し押さえに関する法案の審議を開始している。
トルドー首相の自由党連立政権は左派の新民主党の支持を得ており、法案は可決される見込みである。
新民主党の党首は27日の記者会見で、「資産売却プログラムを支持する」と語った。「私たちはこのアプローチに大賛成します。今すぐ売却しましょう。トルドー政権の動きは遅すぎます」
法案が成立すれば、カナダ政府は国内で差し押さえたロシア資産の売却が可能になり、その利益をウクライナの再建や犠牲者遺族の補償に充てることができるようになる。
地元メディアによると、オリガルヒなどから差し押さえた資産の価値は数千万ドルと見積もられているが、政府は正確な数字を公表していない。
SNSにも好意的な意見が寄せられ、「スーパーヨットを今すぐ競売にかけよう」「世界の億万長者に購入してもらおう」「売れ残った資産は焼却し、ロシアに送り返そう」などといったツイートが投稿されている。
プーチン大統領は先週、西側諸国の制裁は失敗に終わったと主張した。
プーチン大統領の見立てによると、西側諸国はロシアへの制裁で金融市場を混乱させ、パニックを引き起こし、ロシアの銀行システムを崩壊させ日用品不足を引き起こしたいと考えていたが、代わりに西側の経済悪化につながったという。
Spoke with @SecBlinken to reaffirm 🇨🇦🇺🇸 cooperation on shared priorities, including support for 🇺🇦 and NATO cooperation.
— Mélanie Joly (@melaniejoly) April 26, 2022
Together we will continue to impose maximum pressure on the Putin regime and support Ukraine in its fight for liberty.#FriendsPartnersAllies