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米イラン紛争、平和を求める声と怒りの声が交錯

軍事作戦は2月28日に開始され、イラン全土の複数の軍事・政府関連施設が標的となり、民間人を含む数百人単位の死傷者が出ているとの報告が相次いでいる。
2026年3月1日/トルコ、イスタンブールの在イスラエル領事館前で行われた抗議デモ(AP通信)

米国とイスラエルによる軍事攻撃でイランの最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師が殺害されたことを受け、国際社会に衝撃が走っている。軍事作戦は2月28日に開始され、イラン全土の複数の軍事・政府関連施設が標的となり、民間人を含む数百人単位の死傷者が出ているとの報告が相次いでいる。各国首脳は平和への回帰や交渉再開を呼び掛ける一方、怒りや抗議の声も世界各地で噴出している。

AP通信によると、米国とイスラエルの共同作戦でハメネイ師の死が確認された後、EUや主要国の首脳は戦闘の拡大を警戒し、暴力の連鎖を止めるため外交的解決を求める声明を相次いで発表している。イギリス、フランス、ドイツは中東における自国の安全保障利益を守る姿勢を示しつつも、平和的解決と対話を訴えた。バチカンの教皇レオ14世(Pope Leo XIV)も暴力の即時停止と平和構築を強く求めた。

トランプ(Donald Trump)米大統領は攻撃後、「ハメネイ師は歴史上最も邪悪な人物の一人だった」と述べ、今回の軍事行動を長期的な安全保障の確保のためだと正当化した。イスラエル首相も同様に核・ミサイル開発能力を封じる必要性を強調した。

しかし、イラン国内や国際社会の反応は一様ではない。イラン政府は怒りをあらわにし、報復攻撃を継続中だ。イラン大統領は報復を「正当な義務かつ権利」と位置付け、地域の緊張は一段と高まっている。

中東各地ではイラン側の報復とみられるミサイルやドローン攻撃が確認され、バーレーンにある米海軍第5艦隊司令部や湾岸諸国の米軍施設が標的になったとの報道がある。イスラエル国内でもミサイル被害が出ており、民間人の死傷者が報告されている。

今回の米イスラエルの攻撃により、イラン国内では200人超の死者と多数の負傷者が出たとする報告があり、首都テヘランなど都市部では大規模な爆発や被害が確認されている。学校や住宅地に攻撃が及び、学生を含む多数の民間人が犠牲になったとする報道も伝えられている。

これに対し世界各地では抗議や賛否両論の声が上がっている。ニューヨークやパリなどの主要都市ではハメネイ師死去に対する反応として、悲しみや怒り、時に祝意を示すデモや集会が起きた。

国際社会は湾岸全土を巻き込む戦争への拡大を懸念し、国連安全保障理事会でも緊急議論が行われるなど緊張が続いている。多くの国が各方面に対して慎重な対応を求め、今後の外交交渉が紛争の拡大防止に向けた鍵になるとの見方が強まっている。

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