ロシア・バイカル湖でバス事故、8人死亡、凍結した湖面の割れ目に転落
バスは凍った湖面を横断中に幅約3メートルの裂け目を見落としたとみられる。
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ロシア南東部シベリア連邦管区のバイカル湖で20日、観光バスが凍結した湖面の割れ目に転落し、運転手と乗客計8人が死亡した。イルクーツク州当局が21日、明らかにした。それによると、バスは凍った湖面を横断中に幅約3メートルの裂け目を見落としたとみられる。湖底は深さ18メートルに達し、バスはそのまま水没した。
救助隊は水中カメラや潜水作業で捜索し、7人の遺体を確認、乗員のロシア人ドライバーを含む全員の死亡を確認した。現場で唯一脱出した中国人観光客1人は近くの基地で保護され調査に協力している。
死亡したのは7人の中国人観光客と運転手で、中国側の関係機関もロシア国内の中国総領事館が緊急対応を実施、現場に領事スタッフを派遣したと伝えられている。観光客の中には家族連れを含むグループが含まれ、犠牲者には複数の女性や14歳の子どもが含まれていたとの一部報道もある。
事故発生地点のバイカル湖は冬季に観光客向けに氷上の絶景を楽しむ氷道が開設されるが、当局は許可された氷上のルート以外の通行を禁止している。それにもかかわらず、現場付近の氷面は当日、割れ目が多数存在し不安定な状態だったと目撃者が語っており、事故が起きたルートも正式な通行が認められていなかったと指摘されている。これを受け、イルクーツク州検察当局は刑事捜査を開始し、安全基準や手続きの不履行があった可能性を調査しているという。
ロシア政府は今回の事故を受け、関係機関が原因究明と安全対策の強化に乗り出すとともに、ロシア外務省が中国側に哀悼の意を表したと報じられている。両国間では近年、ビザ(査証)免除措置などにより中国からの観光客が増加し、観光交流の拡大が進む中での痛ましい事故となった。
今回の事故を踏まえ、専門家は氷上観光の安全確保の不十分さや現場での管理体制について改めて見直す必要性を指摘している。事故現場付近の氷の状態は風や気温変動で急速に変化するため、観光客や旅行会社に対する安全教育や許可されたルートの徹底管理が課題となっている。
