◎ブルガリアの憲法は第一党にのみ、内閣発足の権限を与えている。
ブルガリアで2日、この2年で5回目となる議会選が行われた。
最新の出口調査によると、ペトコフ(Kiril Petkov)元首相率いる改革派連合の得票率は中道右派「GERB(欧州発展のためのブルガリア市民)」を上回る可能性が高いという。
報道各社は改革派の得票率が25~26%、ボリソフ(Boyko Borissov)元首相のGERBが24~25%と報じている。
最初の開票結果は3日午前に発表される予定。確定には数日かかる可能性がある。
ブルガリアの憲法は第一党にのみ、内閣発足の権限を与えている。
ペトコフ氏率いる脆弱な連立政権は昨年6月に崩壊。10月の議会選を制したGERBも連立交渉に失敗し、厳しい政権運営を強いられていた。
国営テレビは専門家の話として、「ペトコフ氏の改革派が連立交渉で過半数を抑える可能性は高くない」と報じている。
それによると、出口調査の数値と過去4回の結果に大きな違いはなく、連立交渉が失敗すれば6回目の解散総選挙もあり得るという。
GERBは10月の選挙で67議席(得票率25.4%)を獲得したものの、過半数の121議席には遠く及ばなかった。
今回の投票率も40%前後と予想されている。
ペスコフ氏の報道官は2日、GERBとの連立の可能性について問われると、「高度な信頼と相互理解が必要になる」と答えた。
また報道官は「現時点でGERBがその条件を満たしているとは思えない」と述べ、厳しい連立交渉になると示唆した。
ボリソフ氏は2009~2021年初めまで首相を務めたものの、汚職、ロシアオリガルヒとのつながり、メディアへの圧力疑惑などが浮上し、全国規模のデモを誘発、退陣した。
昨年10月の選挙の投票率は40%に届かなかった。