◎ガスプロム社は4月、ブルガリア政府が天然ガスのルーブル建てを拒否したとして、供給を停止した。
ブルガリア政府は22日、ロシア国営ガスプロム社と天然ガスの供給再開について交渉するつもりでいると発表した。
エネルギー省の報道官は交渉開始時期には言及せず、「ガス需要の高まりを受け、ガスプロム社と供給再開に向けた交渉を開始せざるを得ない」と語った。
ブルガリア政府はガスプロム社と2022年末までの契約を結んでいるが、前政権がEUの方針に基づき天然ガスのルーブル建てを拒否したため、ガスプロム社は4月末に供給を停止した。
報道官は記者団に対し、「ガスプロム社とは必ず交渉を行わなければならないが、それは非常に厳しく困難なものになるだろう」と語った。
報道官によると、政府は米天然ガス大手シェニエール・エナジーと契約を結び、10月分の液化天然ガス(LNG)を確保したものの、荷揚げコストをガス代に転嫁すると高くなりすぎるため、さらなる契約は難しいと判断したという。
報道官は価格には触れず、「LNGよりは数段安くなるだろう」と語った。
今月発足したばかりの新政権は改革派であったペトコフ(Kiril Petkov)前首相の方針を修正し始めている。
このやり方は国民の怒りを買い、首都ソフィアでは連日、ロシア産天然ガスとの関係を完全に断ち切るよう求める抗議デモが行われている。
議会は6月、ペトコフ氏の不信任決議を賛成多数で可決した。