◎有権者は終わりの見えない選挙スパイラルにウンザリ、経済と外交政策に深刻な影響を与えている。
ブルガリアの選挙管理委員会によると、27日に行われたこの3年で7回目の議会選(一院制、定数240)の勝者はボリソフ(Boyko Borissov)元首相が率いる中道右派「GERB(欧州発展のためのブルガリア市民)」でほぼ確定したようだ。
開票率98%時点のGERBの得票率は26.5%。2位の政党に12ポイント近い差をつけている。
選管が28日未明に公表したデータによると、GERBを含む8党が議席を獲得する見通し。
親ロシア派の極右政党は票を伸ばしたものの、3位にとどまった。この政党はかつて共産主義国家であったブルガリアの多くの市民が共感するロシア感情を利用し、対ロシア制裁の解除、西側によるウクライナ支援の停止、NATO加盟の是非を問う国民投票を行うと公約に掲げていた。
案の定、今回も単独で過半数を獲得する政党は現れず、連立交渉が進展する可能性も低そうだ。
有権者は終わりの見えない選挙スパイラルにウンザリ、経済と外交政策に深刻な影響を与えている。
選管は今週中に最終結果を示す予定だ。確定すれば、ボリソフ氏が連立交渉を主導することになるだろう。
ボリソフ氏は声明で、「有権者は断固たる決意で我が党に投票した」と述べ、国政の停滞に終止符を打つと誓った。
6月の総選挙でも明確な勝者はおらず、議席を獲得した政党は激しく言い争った後、連立交渉を断念。ラデフ(Rumen Radev)大統領は当時、国会に対し、政治的行き詰まりと経済的苦境を打破するために妥協するよう促していた。
アナリストは今回の選挙でも同じことが繰り返されると予想している。