◎ブルガリアでは先週、同様の事件で移民18人が死亡したばかりである。
ブルガリア当局は20日、西部地域で子供10人を含む移民43人を保護したと発表した。
地検などによると、43人はトラックの荷台に押し込まれていたものの、健康状態に問題はなく、収容センターに移されたという。それ以上の詳細は明らかにされていない。
ブルガリアでは先週、同様の事件で移民18人が死亡したばかりである。
警察は首都ソフィア近郊の高速道路近くに放置されていたトラックを17日に発見。アフガン人18人の遺体を収容、34人を救助した。
警察によると、52人は全員アフガニ出身。西欧を目指してトルコからブルガリアに入国したという。18人の死亡推定時刻については、警察が発見する10~12時間前としている。トラック発見時、運転手はいなかった。
救助された34人は脱水症状と凍傷に見舞われ、いつ死亡してもおかしくない状態だった。
政府報道官によると、先週の事件はブルガリア史上最も多くの死者を出した移民の人身売買事件だという。
人々はトラックの荷台下の狭いスペースに押し込まれていた。18人の死因はいずれも窒息死だった。
国家警察は人身売買に関与したとされる7人を国内の異なる場所で拘束した。当局はこの中に運転手がいるか調べている。
警察の報道官は18日の声明で、「運転手は移民が死亡していることに気づき、現場から逃走した」と説明した。
地検は容疑者5人を過失致死傷、犯罪組織への関与、人身売買の罪で起訴した。有罪が確定すれば、15年以下の禁固刑に処される可能性がある。
首謀者とされる容疑者はギリシャ国内で逮捕された。ギリシャ政府は身柄引き渡し手続きを進めているとみられる。
地検は20日の声明で、「容疑者たちはトルコ国境からブルガリアに入り、セルビア国境に移民を届ける犯罪組織に属している」と説明した。移民またはその家族は1人当たり5000~7000ユーロを支払っていたという。
ブルガリアはトルコから西欧を目指す移民の通り道に当たり、多くのアフガン人やシリア人などが陸路で入国を試みている。
専門家によると、ブルガリアにとどまる移民はほとんどおらず、大半がイギリス、フランス、イタリアを目指すという。
ブルガリア政府はトルコ国境約260kmに有刺鉄線付きのフェンスを設置しているが、移民は人身売買業者の助けを借りてトラックなどで入国を試みる。