ハンガリー・ブダペスト市長が容疑者に、LGBTプライドパレードの捜査で
ブダペストでは6月28日、10万人以上が市内を行進し、その多くがオルバン首相と与党・フィデス・ハンガリー市民同盟に抗議した。
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ハンガリー・ブダペストのゲルゲイ(Gergely Karacsony)市長は24日、先月行われたLGBTプライドパレードに関連して、警察の取り調べを受ける予定であると明らかにした。
ブダペストでは6月28日、10万人以上が市内を行進し、その多くがオルバン(Viktor Orbán)首相と与党・フィデス・ハンガリー市民同盟に抗議した。
ゲルゲイ氏はフェイスブックに声明を投稿。「私は容疑者となった。この国で、自分たちや他者の自由を守るために支払わなければならない代償がこれなら、私はむしろ誇りに思う」と書いた。
ブダペスト警察はコメントを出していない。
ロイター通信は関係者の話しとして、ゲルゲイ市長は来週、容疑者として警察の取り調べを受ける予定と報じた。
連邦議会(一院制、定数199)は4月、与党フィデスが提唱するLGBTQ+(性的少数者)による公共イベントを禁じる憲法改正案を3分の2以上の賛成多数で可決した。
これは道徳的、身体的、精神的な発達に対する子供の権利が、平和的に集会する権利を含む、生命に対する権利以外のあらゆる権利を優先すると宣言している。
警察庁はプライドパレードの参加者に罰金を課す可能性があると警告。しかし、10万人を超える市民が参加し、警察の取り締まりを圧倒した。
このパレードはブダペスト市が主催。オルバン氏は長年、このイベントを「変態の集い」などと呼び、ゲルゲイ氏を「ブリュッセルの傀儡」と批判してきた。
与党フィデスは3月、反LGBTQ法を可決。18歳未満の未成年者に対する同性愛の「描写や宣伝」を禁止し、争点となっている児童保護法に違反するイベントの開催や参加を禁じた。
この法律により、「LGBTQコミュニティが主催するイベント」は開催できなくなった。警察は顔認識カメラを使って参加者を特定する権限も付与されている。