◎イギリスとEUを悩ませている主要な問題は「漁業権」「公平な競争ルール」「将来の紛争の統治」
12月9日、イギリスのボリス・ジョンソン首相はEUとの貿易協定を進展させる交渉と夕食会に臨む。
合意に至らなければ、関税やその他の障壁がお互いを傷つけることになる。しかし、ほとんどのエコノミストは、イギリスの貿易のほぼ半分が混乱に陥り、経済に大きな打撃を与えると考えている。
双方は「漁業権」「公平な競争ルール」、そして「将来の紛争の統治」という3つの問題のギャップに悩まされてきた。
EUはイギリスが社会的および環境的基準を大幅に削減し、規制の低い経済的ライバルになることを恐れ、市場へのアクセスと引き換えに、公平な競争ルールの保証を要求している。
ドイツのメルケル首相は、「単一市場の完全性を維持しなければならない」と警告した。
アンゲラ・メルケル首相:
「今日だけでなく、明日、明後日、それ以降も公平な競争の場を確保する必要がある。そのためには、一方が法的な状況を変えた場合にどう対処できるかについて合意する必要がある」
「失敗すれば、不公平な競争条件が生まれる」
ジョンソン首相は欧州委員会とのブレグジット後の取引交渉に先立ち、議会で「まだやるべきことがたくさんある」と語った。
ボリス・ジョンソン首相:
「EUは私たちの労働基準と環境基準が要求しているものと異なる場合、自動的に報復できる権利を求めている」
「EUは私たちが(イギリスの)漁業水域を支配することに強く反対している」
ジョンソン首相は欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長らとの夕食会および交渉で主要な問題点をチェックする。
BBCニュースによると、イギリスの交渉担当、デイヴィッド・フロスト氏と、EUの首席交渉官、ミシェル・バルニエ氏は、今後数日間で大きな進展が見られるかもしれないと述べたという。
また、「双方のギャップを埋めることは不可能かもしれない」という現実も考慮することが重要だと付け加えた。
なお、北アイルランド貿易協定については、先日合意に至っている。
2021年1月1日から変わること
・イギリス政府はEU市民に移民システムを適用する。
・旅行規則が変更されるため、双方の市民はパスポートをチェックしなければならない。
・健康保険と運転資格の見直しも必要。
・イギリスはEU予算の支払い義務から解放される。
・双方の企業は取引の際、より多くの事務処理に直面する。