イタリア南部沖で移民船転覆、26人死亡、10数人行方不明
イタリア南部の島々とギリシャは豊かな西欧(英独仏)への亡命を求める移民の中継地であり、リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が活発に活動している。
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イタリア南部ランペドゥーザ島沖の国際水域で約100人の移民を乗せた船が転覆し、26人が死亡、10数人が行方不明になっている。イタリア沿岸警備隊が13日、明らかにした。
イタリアの国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は声明で、「60人の生存者がランペドゥーザ島の施設に搬送された」と述べた。
生存者の証言によると、船はリビア北部の海岸を出発した際、92~97人の移民が乗っていたという。沿岸警備隊が捜索を続けている。
イタリア沿岸警備隊は声明で、「これまでに26人の死亡を確認した」と述べた。
国連の専門機関である国際移住機関(IOM)も声明を発表。生存者の証言を引用し、「約95人の移民が2隻の船でリビアを出発した」と述べている。
それによると、2隻のうち1隻が浸水し始めたため、乗客全員がもう1隻の船に移ったものの、過積載のため転覆したとのこと。
北アフリカのチュニジアとランペドゥーサ島は150kmほどしか離れておらず、移民のホットスポットになっている。
イタリア南部の島々とギリシャは豊かな西欧(英独仏)への亡命を求める移民の中継地であり、リビアやチュニジアに拠点を置く人身売買組織が活発に活動している。
IOMによると、今年地中海移民ルートで死亡した移民は確認できているだけで675人。25年上半期にイタリアに到着した移民は3万人を超え、前年同月比16%増となっている。
地中海移民ルートでは過去10年間で約2万4500人が死亡または行方不明になっている。