◎ジョー・バイデン大統領とウラジーミル・プーチン大統領はウクライナ東部で進行中の危機について1時間ほど協議した。
12月30日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はジョー・バイデン米大統領との電話会談の中で、米国の新たな制裁は両国の関係を完全に崩壊させる可能性があると警告した。
プーチン大統領は会談の中で、制裁を「巨大な間違い」と呼び、米国とNATO(北大西洋条約機構)に提示した安全保障条約の草案を認めるよう強く促した。
これに対しバイデン大統領は、米国と同盟国はウクライナへの侵攻に断固とした措置で対応すると述べ、ロシア軍の動きを非難した。
ホワイトハウスによると、両首脳は1時間ほど協議したという。
ウクライナ当局と米国の諜報機関によると、ロシアはウクライナ東部国境付近やクリミア半島周辺に兵士を10万人以上配備した可能性があるという。
バイデン大統領は今月、ロシア軍がウクライナに侵攻した場合、米国は「これまでに見たことのない制裁を科す」と警告した。
しかし、ロシアは侵攻の可能性を否定し、兵士は国境付近で予定されている軍事演習に参加するために派遣されたと主張した。
両首脳は互いに警告を交わしたが、ロシアのユーリ・ウシャコフ外交政策顧問は電話会談後の会見で、「プーチン大統領は会談に満足した」と語った。「プーチン大統領は今回の協議が将来の会談の骨子を作ると満足していました...」
一方、ホワイトハウスの高官はAFP通信に、「プーチン大統領の口調は緊張状態が高まっていることを示唆していた」と述べた。
ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は、「バイデン大統領はロシアが侵攻した場合の措置についてプーチン大統領に警告した」と以前の声明を繰り返した。
米国とロシアの当局者は1月9日と10日にジュネーブで会談する予定である。バイデン大統領は外交で問題を解決すると約束している。ロシア・NATO会談は1月12日にジュネーブで。ロシア・EU会談は1月13日にウィーンの欧州安全保障協力機構で行われる予定。
プーチン大統領は電話会談前、国民に宛てたメッセージの中で、「私とバイデン大統領はお互いの国益、相互尊重、配慮に基づいて協力できると確信している」と語った。
ウクライナの国防相は今月初めの議会演説で、ロシア軍は1月末までに大規模な軍事攻撃を仕掛けてくる可能性があると警告した。
ロシアは米国とNATOに「ウクライナのNATO加盟を認めない法的保証」や「ロシアの領土近くでのNATO軍の軍事活動禁止」などを文書で保証するよう求めている。
ウクライナはまだNATOに加盟していないが、その同盟国と密接な関係を構築している。
ロシアは2014年にウクライナ南東部のクリミア半島を併合し、クリミアを「自国の領土」と宣言したが、国際社会はこれを認めていない。
その後、クリミアの北東部に位置するドネツクとルハンシクの分離主義者はウクライナからの独立を宣言した。ロシアは「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を承認したが、西側とウクライナは分離主義者をテロリストと見なしている。