◎容疑者はチュニジア国籍の男。SNSに「銃撃事件を起こした」と投稿していた。
ベルギーの警察当局は17日、首都ブリュッセルでの銃撃事件(スウェーデン人2人死亡、1人重傷)に関与したとされるチュニジア国籍の男を射殺したと明らかにした。
事件はブリュッセルの国立サッカースタジアム近くで16日夜に発生。容疑者は現場から逃亡し、スタジアムの観客3万5000人以上が数時間、缶詰め状態になった。
この影響でユーロ2024の予選1試合(ベルギー対スウェーデン)が中止となった。
ブリュッセル警察によると、容疑者はチュニジア国籍の男。SNSに「銃撃事件を起こした」と投稿していたという。
容疑者は投稿の中で「スウェーデンのコーラン焼却デモ」にも言及していたようだ。
X(旧ツイッター)で拡散した動画にはオレンジ色の蛍光ベストを着た男がタクシーから降りてくる人に向け発砲する様子が映っていた。
容疑者はスウェーデン人とみられる男性らを追いかけて建物に入り、銃を乱射。弾倉を装填する様子も映っていた。
スウェーデン外務省によると、殺害されたのは60代と70代の男性。もう1人の男性が重傷を負い、現在も入院中だという。
警察による捜索が開始されてから数時間後、容疑者はブリュッセル市内で機動隊に射殺された。
内務省の報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「ブリュッセルのテロ攻撃の実行犯は死亡した」と書き込んだ。
それによると、機動隊は容疑者の自宅を捜索し、拳銃2丁とナイフを押収したという。容疑者の身元は明らかにされていない。
一部の地元メディアは情報筋の話として、「容疑者はイスラム過激派を信奉し、スウェーデン国内でイスラム教の聖典コーランが焼き払われたデモに激怒していた」と伝えている。
このテロとイスラエル・ハマス紛争が関連しているかどうかは不明だ。一部の専門家は「イスラエル軍によるガザ地上侵攻が始まれば、パレスチナを支持する多くのアラブ人がユダヤ人と西側諸国を敵視することになる」と警告している。