◎この男性はルカシェンコ政権の残忍な弾圧を記録するために写真を撮っただけでテロリスト扱いされている。
ベラルーシで活動するジャーナリストが抗議デモを取材したという理由で裁判にかけられた。現地メディアが12日に報じた。
それによると、この男性は独立系メディアのフォトジャーナリストで、首都ミンスクの地方裁判所に出廷したという。
有罪が確定すれば、禁固6年以下に処される可能性がある。
AP通信はベラルーシ・ジャーナリスト協会の声明を引用し、「この男性は昨年6月に逮捕されて以来、刑務所に拘留され、健康状態が悪化している」と伝えている。
また同協会は「男性はルカシェンコ政権の残忍な弾圧を記録するために写真を撮っただけでテロリスト扱いされている」と非難した。「ベラルーシは欧州で最も抑圧的な国であり、言論の自由を主張すれば刑務所に送られます...」
ベラルーシの人権団体「ビアスナ人権センター」によると、同国のジャーナリスト少なくとも33人がテロを扇動した罪などで逮捕され、その一部は裁判を受けることなく刑務所に送られたという。
欧米諸国に「茶番」と呼ばれた2020年の大統領選で6選を決めたルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領はその後の抗議デモを鉄拳でねじ伏せた。ビアスナは治安当局が市民3万5000人以上を逮捕し、数千人を暴行したと非難している。
この抗議デモは数カ月にわたって国を席巻し、数十万人が街頭に繰り出した。ルカシェンコ政権はデモ隊を粉砕した後、数百の独立系メディアやNGOをテロ組織に指定、解体を命じた。
ビアスナの創設者であり、2022年にノーベル平和賞を受賞したビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏を含む1400人以上の政治犯が獄中に閉じ込められている。