◎ビアリアツキー氏は獄中でノーベル平和賞を受賞したのは4人目の受賞者である。
ベラルーシ、首都ミンスク、人権活動家のビアリアツキー氏(Getty Images)

ベラルーシ検察は9日、昨年ノーベル平和賞を受賞した人権活動家ビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏に禁固12年を求刑した。

国営通信社ベルタによると、検察は首都ミンスクの地裁でビアリアツキー氏と人権団体「ビアスナ人権センター」の職員3人が反政府デモに資金を提供したと主張し、実刑および罰金刑を求めたという。

裁判は非公開で行われている。4人は昨年、脱税、公序良俗に反する行為への資金提供、密輸の罪で起訴された。

ベルタによると、検察はビアリアツキー氏に禁固12年、3人に禁固9~11年を求刑したという。このうち1人はベラルーシを出国している。

3人の勾留期間は20カ月に達した。

ビアリアツキー氏は欧州最後の独裁者と呼ばれるルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領に抵抗する反政権派のひとりであり、2020年8月の不正大統領選を非難し、数カ月にわたる抗議デモに参加したのち、逮捕された。

1994年からベラルーシを鉄の拳で支配するルカシェンコ氏は同国史上最大のデモを力でねじ伏せた。ビアスナ人権センターによると、治安当局はデモ参加者3万5000人以上を逮捕し、数千人を残酷に殴打したという。

ベルタが公開した映像には黒い服を着てやつれたビアリアツキー氏の姿が映っていた。

ビアリアツキー氏は判事に、「政治的抑圧の被害者に対する援助を犯罪と見なすべきではない」と訴えた。

2020年の大統領選に立候補しリトアニアへの亡命を余儀なくされたチハノフスカヤ(Svetlana Tikhanovskaya)氏は9日、SNSに声明を投稿し、3人を速やかに解放するよう呼びかけた。

ビアリアツキー氏は獄中でノーベル平和賞を受賞したのは4人目の受賞者である。

ベラルーシの反政権派チハノフスカヤ氏(Getty Images)
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