◎独裁者のルカシェンコ大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
ベラルーシ、首都ミンスクの抗議デモ(Getty-Images/AP通信)

ベラルーシ当局が来年1月の大統領選に先立ち、反政権派への弾圧を強化した。人権団体「ビアスナ人権センター」が6日、明らかにした。

それによると、国家保安委員会(KGB)の命を受けた治安当局が先週、全国で100人以上の野党活動家を逮捕したという。

その多くが反政権派のオンライン・チャットに参加していたとされる。

当局は先週、数十のオンライン・チャットとその運営者を過激派に指定した。これらのチャットは市民が家のメンテナンスや共同サービスなど、日常的なニーズを共有するために作ったものであった。

ビアスナによると、逮捕された何人かは国家転覆を企てた罪に問われているという。

独裁者のルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。

2020年の大統領選では結果に抗議するデモを力でねじ伏せ、3万5000人以上を逮捕、数千人を殴り飛ばした。

ルカシェンコ氏は次の大統領選でも反政権派をしばき倒し、勝手に勝利を宣言すると予想されている。

ビアスナによると、国内の刑務所はすでに過密状態で、3人用の独房に15~20人の受刑者が詰め込まれているという。

ビアスナは声明で、「これは当局による新たな弾圧の波であり、反政権派は徹底的に打ちのめすという政府の姿勢を示すものだ」と非難した。

選挙管理委員会は今週初め、ルカシェンコ氏に忠誠を誓うやる気のない7人の政治家に対し、大統領選への出馬に必要な署名集めを許可した。

選管は反政権派の支持を集めている野党候補2人の立候補を認めなかった。

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