ベラルーシ当局が反体制派の取り締まり強化、人権団体が発表
ルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
とベラルーシのルカシェンコ大統領(AP通信).jpg)
ベラルーシの人権団体「ビアスナ人権センター」は6日、ルカシェンコ政権が反体制派に対する新たな弾圧を開始したと明らかにした。
それによると、捜査当局は今年初めに海外で開催された野党集会に参加した関係者の取り締まりと家宅捜索を開始したという。
ビアスナは声明で、「ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領の命を受けた調査委員会はポーランド、リトアニア、米国、イギリス、カナダで今年初めに開催された反政府集会に参加した少なくとも207人を特定した」と明らかにした。
捜査当局は首都ミンスクを含む複数の都市で取り締まりを開始。関係者の自宅を家宅捜索し、資産を押収した。逮捕者も出たとみられる。
ビアスナは逮捕された人の数を明らかにしていない。
ルカシェンコ氏は1994年に就任して以来、一貫して野党、人権団体、独立系メディアを弾圧してきた。
2020年の大統領選では結果に抗議するデモを鉄の拳でねじ伏せ、数万人を逮捕、数千人を殴打した。
それ以来、多くの野党指導者や活動家が亡命を余儀なくされている。
ビアスナによると、同国で収監されている政治犯は約1200人。その中には22年にノーベル平和賞を受賞した人権活動家ビアリアツキー(Ales Bialiatski)氏や野党指導者のコレスニコワ(Maria Kolesnikova)氏などが含まれている。
ルカシェンコ氏は今年1月の大統領選で7選を決めた後、一部の政治犯を赦免し、西側諸国との関係改善を図っている。
政府は24年7月以降、300人を超える囚人を恩赦、釈放した。
反体制派は20年の大規模デモから5周年を記念して、8月9日と10日にポーランドの首都ワルシャワで集会を予定している。