◎この男性受刑者は中央政府がテロ組織に指定した民主派グループを支持した罪で禁固3年の実刑判決を受け、首都ミンスク郊外の刑務所に収監されていた。
ベラルーシの人権団体「ビアスナ人権センター」は15日、刑務所に収監されていた50歳の男性受刑者が適切な医療を受けられず、肺炎で死亡したと明らかにした。
それによると、この男性は中央政府がテロ組織に指定した民主派グループを支持した罪で禁固3年の実刑判決を受け、首都ミンスク郊外の刑務所に収監されていたという。
ビアスナは声明で、「男性は刑務官に何度も助けを求め、請願書も提出したが、無視され、1月9日に肺炎で亡くなった」と明らかにした。
それによると、刑務所は特にコメントを出しておらず、遺体が遺族に引き渡されたかどうかも不明。
同じ刑務所で3年の刑期を終えた活動家はAP通信の取材に対し、「コロナウイルスが施設内で蔓延した時、死にかけた」と語った。「刑務官は患者に黄色いタグをつけ、暴言を吐いたり、警棒で殴ったり、消毒してやるから裸になれと強制しました...」
この活動家によると、いじめの方法を多岐にわたり、懲罰房に押し込んだり、弁護士との面会を禁じたり、薬を捨てたりしたこともあったという。
ロシアのウクライナ侵攻を支援する独裁者のルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領は2020年8月の大統領選で勝利を主張。その後の抗議デモを鉄拳でねじ伏せた。
欧米諸国はこの選挙を「茶番」と呼び、ルカシェンコ政権とその支持勢力に厳しい制裁を科している。
数カ月にわたる抗議デモには数十万人が参加。治安当局は3万5000人以上を逮捕し、数千人を殴打した。